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前回グリモーを聴いたのは数年前のベートーヴェンの「皇帝」。 リサイタルに至っては5年以上のご無沙汰ということになるでしょうか。 前回も、直前に発売されたCDのとおりの選曲・曲順だったけれども 今回もそれを踏襲しています。 選曲に確固たる自信を持っているのでしょうけれど、世界的な不景気、 さらにはネット環境の向上によるダウンロード配信など、音楽を取り巻く状況は変化し、いろいろと工夫しないとCDなどは売れないのでありましょう。 さて、グリモー。 スラリと背が高く、歩き方も軽快に颯爽と現れるのですが、 作り物の塊のようなファッションモデルのそれとは全く異なった、 飾り気のない、実に自然な立ち振る舞い。 ただし、これが演奏となると、全く状況が変わる。 冒頭から大変なモーツァルトでした。 装飾音のついた音にかなりはっきりとしたアクセントをつけ、かなり刺激的に曲が進行します。繰り返しの部分で、変化をつけるのは前回のリサイタル同様でありまして、音量操作も相当にメリハリをつけており、非常に陰影の濃い演奏に仕上げていました。 内田光子さんや、ピリス、ブレンデルなどの演奏を知っている私たちには、相当にロマンティックな解釈で、相当に評価は分かれそうです。 疾走する3楽章も見事でありましたが、2楽章、 天に駆け上がろうとするような右手のパッセージに対し、地に引き摺り下ろすように弾かれた左手の陰鬱な和音の連打などは、非常に悪魔的で、彼女のモーツァルトに対するデモーニッシュとでもいえるような解釈が胸に突き刺さりました。 そして、ベルク。 これも我々がよく知っているポリーニやグールドの演奏とは全く違った、情感が溢れでた、これもまた極めてロマンティックな演奏。 これほどぬくもりのあるヒューマンな演奏をベルクから、そしてグリモーから聴くことができるとは思いもよらなかった。 圧巻はリスト。あのピアニズムであれば、リストは素晴らしいだろうと思って演奏会前から期待はしていたのですが、これは期待以上というか、もう今まで聴いたこのソナタの演奏でも3本の指に入る壮絶な快演! この巨大な音の塊のようなリストには、椅子に縛り付けられたような衝撃を受け、こちらがへとへとになりそうなほど。 ガシガシ叩いていくかと思う一方で、弱音のエスプレッシーヴォになると、もうとたんに曲想が変わり、我々を一気にメルヒェンの世界に連れ去る。なんとも強烈な対比でありましょう。 前回のリサイタルでも感じた、少し左右の手のバランスが崩れ、音が濁るような印象も若干残っていたとはいえ、そんな微々たる欠陥を吹き飛ばし、頭を掴まれてガクンガクン振り回されるような、情念渦巻く強烈なインパクトのある演奏でありました。 しかしこんなに悪魔的な演奏を聴いたのは、変容前のポゴレリッチ以来。 彼も左手の打鍵が圧倒的でありましたが、グリモーのそれも劣らず、音のブロックが飛んで来るような分厚いもので、聴いてて恐怖すら感じる。 軽妙なバルトークはもうアンコールのよう。 グルックと遺作のエチュードも、カーッとなった心と体をクールダウンしてくれるよう優しい演奏。 最初に書きましたように、今回の公演直前に発売されたCDには 「レゾナンス」という題名がつけられていて、「共鳴」といった意味だそうです。 CDを購入していない私(すいません・・・買っても輸入盤だろうから解説読めねーし)にはその意図ははっきりと掴めないのですが、 モーツァルト、ベルク、リスト、バルトークといった、一見異質に見える作曲家に対し、根底に流れるロマン的な音楽性を、ロマン的なグリモーの解釈を通して引き出し、それぞれの作曲家の共振させている、とでも捉えるのでありましょうか。 前回のリサイタルでも、陰影の濃い、感情を鍵盤にぶつけるような演奏を繰り広げてくれた彼女、 今回も同傾向ながら、ただただ感情に溺れるだけではなく、感情と理性の出し引きがうまく描き分けられている演奏を聞かせてくれて、彼女の成長ぶりに感心させられました。 過去に聴いたグリモーの中でも格段に良かった。 もう次の来日が楽しみになる演奏会でした。 コンサート後は、クラヲタ忘年会でも大変にお世話になりましたromaniさま、もうやださまとプチ新年会。 プチといいながら、乾杯のビールのあと、焼酎のボトルへ。9時半前から11時過ぎまで飲みましたが、 ボトル、あいちゃいましたね・・・。一時間半でボトル1本??? いやはや、いいコンサートのあとのお酒は進みますなぁ! みなさま、ありがとうございました、 また行きましょう! そうそう、この麻婆豆腐、普通の辛さで頼んだのに、辛いっ! 激辛もあるらしいので、こりゃ、あの方々が黙っていないでしょう!(笑) ぜひ今度、行きましょう!golfさんにがちゃ子さん! |
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| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
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エレーヌ・グリモー ピアノ・リサイタル (1/17) @サントリーホール
思いがけないことは、本当に突然やってくるものだ。 今日一日、出張先でどんな話をしたか、あまり良く覚えていない。 今は詳しく書けないけど、このことについては、いつかまた機会をみて書かせていただきたいと思う。 ...続きを見る |
ETUDE 2011/01/22 07:25 |
【399】1/12 エレーヌ・グリモー ピアノ・リサイタル@東京文化
2011年1月12日(水)19:00〜 東京文化会館(大) ...続きを見る |
まめびとの音楽手帳 2011/01/22 10:28 |
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|---|
グリモーもキレイ系ですが?!? |
madahiyoko 2011/01/21 23:44 |
おはようございます。 |
romani URL 2011/01/22 07:24 |
私が聴いたのは別日ですが、同じプログラムに同じ感想(笑)ということでTBさせていただきました。 |
mamebito URL 2011/01/22 10:41 |
>madahiyokoさま |
minamina URL 2011/01/23 11:54 |
>romaniさま |
minamina URL 2011/01/23 12:19 |
>mamebitoさま |
minamina URL 2011/01/23 12:26 |
そっか、グリモーさん来日されたんでしたね。しまったなぁ〜。。。遠征考えるんでした(滝汗)。 |
左党 URL 2011/01/23 23:44 |
>左党さま |
minamina URL 2011/01/24 23:49 |
こちらでのコメもご無沙汰になってしまいました。 |
がちゃ子 URL 2011/01/25 01:13 |
お久しぶりです。神戸へ足を伸ばして聴いてきました、グリモーさんは好きなピアニストの一人です。素適な女性だがそばにいるだけで疲れてしまいそうな気がします、芥川賞の朝吹さんも・・・。聴いた感想です、参考まで。 |
toyoki@富山在住 2011/01/25 22:10 |
>がちゃ子さま |
minamina URL 2011/01/28 21:59 |
>toyokiさま |
minamina URL 2011/01/28 22:07 |
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