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プッチーニのオペラ、何がおすすめですか?と訊かれたとする。 「トスカ」、「ラ・ボエーム」、「蝶々夫人」、「トゥーランドット」 確かにこの辺、皆さんご存じのフレーズが出てきたりで親しみやすい。 「ある晴れた日に」、「誰も寝てはならぬ」なんて、 知らない人の方が少ないぐらいでしょう。 もちろん、これらは素晴らしい曲で、お薦めするのにやぶさかではない。 しかしだねぇ、ひねくれ者の私は絶対にこれを推す。 「マノン・レスコー」 アヴェ・プレヴォーの原作と設定や結末が違うだ、 話が飛びすぎて、あらすじ知らなきゃ、よくわかんないとか、 オーケストレーションが未熟だとか、もう言われたい放題なこのオペラ。 でも、この曲ほど、全編にわたってプッチーニの若き日の情熱が噴出している曲はないと思う。 この噴出するパトスが、マノンとデ・グリューの、悲劇に向かって突き進む情熱とピッタリと一致して 言葉では表せないカタルシスを得ることが出来るのであります。 「トスカ」だって「蝶々夫人」だってそうかもしれないけれど、 こちらは洗練すぎてしまって、私的には音楽的に渦巻く情念が足りないような気がして。 若き日の荒削り、無鉄砲なところが、「マノン・レスコー」のいいところなのです。 あらすじを軽〜〜〜〜く書いておきます(思い出せる範囲で)。 第一幕。 成績優秀、エリート坊やのデ・グリュー君。同僚の学生が愛だ恋だゆうてるときにも本を読んだり(嫌味なやつ)。「僕にお似合いの女性なんて、ここにいるかいな?」なんて歌い出すもんだからますます嫌味なやつ。 そんなこと言ってるやつに限って、馬車から降りたマノンを見て・・・ 「ちょwwwwwwめっさ美人wwwwwwww」 っつって、いきなり一目惚れ(笑) 恋慣れない人って怖いねぇ〜 いきなり金持ちエロじじいのジェロンテに嫁入り予定の彼女との駆け落ちの計画(笑)。 うまいことジェロンテを巻いて2人で去っていくところで幕。 第二幕。 だいたいねぇ、恋いこがれる気持ちに駆られて同棲生活始めたってねぇ・・・ レスコー(マノンの兄)「君、年収は?」 デ・グリュー「に、260万円です」 (レスコー、笑いをこらえつつ) レスコー「はっきり言うとあれだ。僕には君が妹と釣り合うようにみえないなあ」 と、今話題となっているやりとりがあったかどうか分かりませんが、 貧乏生活になじめないマノンはいつの間にかジェロンテの館にいる(笑) もう、身につける宝石も服も選びたい放題の成金生活。 そんなところにみすぼらしい格好のデ・グリュー君が突然やってくる。 「この×××女!お前なんて×××して×××にしてやるぅ!」なんて意気込みで来るわけですが 「やっぱめっさ美しいwwwwwwwww」 ってあっけなくよりを戻す(笑) その様子を見てしまったエロじじい、警察に訴えるといい、一同大騒ぎ。 逃げる準備を始めるが、やっぱ女の執着って怖いねぇ、 「この宝石、高いのよ、持って行きましょ」「この服、綺麗でしょ、持って行きましょ」とか言っているから、あえなく警察に捕まっちまうところで幕。 第三幕。 いきなりフランス追放→アメリカ島流しの刑を受けているマノン・・・(この辺は確かに突飛だ) 「デ・グリューさんよぉ、おいら看守を買収したから、妹救い出せまっせ!」と鼻息荒いレスコー。 しかし結局レスコーの妹強奪作戦はあえなく失敗。 他のあばずれ女と一緒にさらし者になるマノン。 「あら、あの方、綺麗どすぇ〜、なんでまた亜米利加なんかにいかはれるんやろか?」 周りの野次馬が騒ぎ立てる。 こんな姿を見て気がどうにかなってしまった元エリート坊やのデ・グリュー君、 剣を振り抜き、「おいおい、てめぇら、オレの女に指一本でもふれてみやがれ! 叩ききってやる!」(お、珍しくでっかく出たねぇ) な〜んて言ってみるも、そこは純粋エリート坊や(もういいって?)のデ・グリュー君、 「あ〜、もう許してちょうだい、僕、彼女と別れるなんて出来ないっすぅorz、もう掃除でも洗濯でも水くみでも何でもやりますから、亜米利加、行かせてくだせぇ、船長様・・・」 そこで船長、 「よ〜し、お前の気持ちはよ〜く分かった! では恒・例・の・ たかさ〜んチェック!」 ではなく 「見習い水夫として乗せてやろう!」 と、マノンとデ・グリューが船に乗り込むところで幕。 (いや、この最後のデ・グリューの嘆願シーンは、めちゃくちゃ感動的なところなので、 心して聴いてくだされ) 第四幕。 登場人物はマノンの美貌に惹かれた男と決闘して町を追放され、落ちぶれたマノンとデ・グリュー2人のみ。 場所はニューオリンズの水もない、木もない荒野。どこまでも絶望的な状況。 皆様も結末はおおよそ見当がつくでしょう。 ここはねぇ・・・・ぜひプッチーニの熱〜い音楽をご堪能いただければと。 そんな、めくりめく愛と情念の世界を、持ち前の起伏の激しさで ちくりちくりと針で刺すように表現してくるのがこちらのCD。 「わたしぃ〜、オペラとか〜、難しくて聴けないしぃ〜」 と仰るお嬢さん、 それならば、第3幕への前奏曲だけでも聴いてみてください。 この美しさ、燃え上がる情熱、そして浄化・・・ きっとそのあとも聴きたくなる・・・はず?! ドミンゴのデ・グリューがなんと言っても素晴らしい。 艶やかで若々しい声がこの役にピッタリ。このあと、シノーポリと録音した「トスカ」ではちょっと声が衰えているので、いい時期にデ・グリューを録音してくれたと思います。 フレー二も素晴らしい声。往年の名歌手・テバルディやカラスなどに比べて癖のない歌唱法。なめらかな歌い口が絶品。 フレー二をキリ・テ・カナワに、オケ等をコヴェントガーデン王立歌劇場に代えたDVDが安く出ました。 これはおそらく現代最高の「マノン・レスコー」のDVDだと思いますので、音だけでは満足できない方もこちらならば大丈夫ではないかと。見た目もフレー二よりキリ・テ・カナワの方が(以下自粛) 僕もDVD、買わなきゃ・・・ あと、往年の名盤、テバルディとデル・モナコのモリナーリ=プラッデッリ盤 最近ではクーラとグレギーナのムーティ&スカラ座盤 この辺は「大」が付く推薦盤です。 さぁ、みなさんも「マノン・レスコー」の世界へ!(謎) |
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